手術しないと治らないようなヘルニアの腰痛でも有効ですか?

まず腰椎の手術に対する誤解を解く必要があります。実際、腰椎の手術はたくさん行われているのですが、一般の人が想像しているような腰痛の治療のためではありません。腰椎にある脊柱管というところを通る、下肢を支配する神経の傷害を治療するためです。椎間板ヘルニアの主な症状は下肢に電気が走るような神経痛で、脊柱管狭窄症の症状は少し歩くと下肢の筋肉がつって歩けなくなるといったものです。腰椎の手術の大半は、これらの治療のために行われているのです。ですから下肢に症状のない腰痛なら、爆笑筋を使えるようになることで患者さんが自分で治せると、ぼくは確信しています。

現在、腰痛治療のためだけに椎間板ヘルニアを取り除く手術をする整形外科医はおそらくいないはずです。というのは、ヘルニアの症状は下肢の神経痛で、しかも「ヘルニアの多くは時間の経過とともに自然と治る」ことが明らかになってきたからです。そもそもぼくは、椎間板ヘルニアは腰痛の原因ではなく、腰痛の結果だと考えています。つまり、腰痛を起こしているときの背筋の力で椎間板が押しつぶされてヘルニアが起こるということです。